船旅への心構え

船旅では、こうしなさいとか、それをしてはダメだと指図する人はいない。
時間に縛られて何かしなければならないということもない。
当然、納期や期日に追われることもない。そういう環境の中に放り込まれるのだ。

船上は、日常生活から離れ、自分で好きな過ごし方ができる場所。どうしたら良いのか分からなくなったら、船内新聞を見て面白そうなイベントに参加してみたり、デッキで海をぼんやり眺めるなどして物思いにふけるのも良いだろう。
船の上ではゆったりとした時間が流れているから、それを楽しみたい。
初めて、ある程度長期の船旅に出ると、働き虫の日本人は不安になる。その不安を払拭するのに少し時間がかかるようだ。

筆者が初めて船旅に出た時、ディナーで知り合った人が、「こんなことしていてもいいんだろうか」と漏らしていた。
休みのときには当然旅行にも行くだろうし、そういうときに罪悪感は抱かないのだろうが、船旅に出ると簡単には連絡が取れなくなるし、急遽戻らなくてはならないという場合も、すぐに戻ることはできない。
当時は携帯電話もなく、陸地との連絡方法はFAXと公衆電話のみだった。公衆電話を利用したときのテレフォンカードの減り方は尋常ではなかった。


ところで、船旅好きなら誰もが憧れるのがクイーン・エリザベスだ。いまは2世になっている。
よく日本にも寄港するのでお馴染み。横浜港に停泊する様子は荘厳そのものだ。
内部では、宿泊する客室によって専用のレストランが指定されていて、すべての客室では24時間のルームサービス、直通電話、毎朝の新聞、そして毎晩のターンダウンサービスを利用できるようになっている。
濃紺と白のツートンカラーがとても印象的で、5泊6日で大体17万という区間クルーズを利用すると、まったく手が届かないという船ではないのだ。


小まめにホームページなどをチェックしていると、特別割引料金もゲットできるかもしれない。
チャンスを活かして豪華客船で船旅を楽しんでほしい。
船内には、日常生活に必要なものはほとんど用意されているから、持っていく荷物は、船旅を楽しむためのアイテムと捉えて、コンパクトにまとめることがポイントになる。クルーズ客船では、荷物の量に制限がないので、中にはお気に入りのバーセット(お酒を飲むバーだ)を持ち込む人もいるらしい。自分でカクテルを作って、デッキで友人とカクテルを楽しむという人もいるらしい。

ただ、原則として荷物1個の大きさは、3辺の合計が2メートル以下、重量は1個30キログラム以下となっている。

また、船酔いは個人差があるので、少しの揺れでも体調を崩す人もいるし、揺れると想像しただけでも気分が悪くなるという人も、中にはいるかもしれない。
しかし、現在の客船やフェリーには、横揺れを防ぐためのフィンスタビライザーという装置が備えられていて、この装置により、進行方向に対しての左右の揺れは、かなり防ぐ事ができるようになっているということだ。

初代飛鳥にも、揺れを緩和するシステムが搭載されていたが、海が荒れた時、多少「オー揺れてる!」と実感したことは一応お伝えしておこう。まったく揺れないとはいえないのだ。